開催レポート

日 時:9月4日(火)(1部)10:00~11:30 (2部)19:00〜20:30

場 所:Coworking!@Ishinomaki

参加者:(1部)9名 (2部)3名

ゲスト:藤本靖さん(ボディワーカー|身体論者)

 今回の起業家交流サロンは、ボディワーカー・身体論者として活躍されている藤本靖さんをお招きし、お話を伺いました。

 

 "表現していく中で多様なモノコトに触れて探究していくことで、身体性を高める" 

 

 サロンでは、藤本さんが現在の事業にたどり着くまでのヒストリーと考え方。また、ビジネスに関連するお話を伺いました。

 東京大学で途上国の開発について学び、卒業後に政府系国際金融機関による政府開発援助(ODA)業務に関わった藤本さん。業務で訪れたフィリピンの人々がとても元気だったことから現在につながります。それは、社会的に貧困し疲弊しているはずの現地人らが、自分たち日本人よりも元気だったことに気づいたことです。それが「心と身体の関係」という個人テーマとなり、再び大学に戻りヒトの脳のシステムについて研究することとなります。

 研究において国際的な学会で発表する傍ら、その理論と実践の成果を現場で活かす為にボディワークの国際認定資格を取得し、オリンピック選手などをクライアントに事業を開始。また、ご自身が日本の伝統文化(禅や能など)に関心を抱いていたことから、身体性の観点からその文化を体験し、誰にでもわかりやすく、かつ日々の日常に役立つものとして伝えるという活動もされています。

 

 藤本さんは、「日本文化の持つ身体性の深さをわかりやすく伝えるための翻訳者でありたい」と語ります。

 

 脳や心の仕組みや相関性、また伝統文化との相関性を、知識と経験から皆が実践できる形に変換する。そして、これらを各分野のプロフェッショナルと変換したり、変換したものを企業研修などにビジネスとして落とし込む。その中で、人と人とがつながり合い、自らの活動を社会事業化していく、といった大きな流れを共有してくださいました。また、後半には実際にボディワークのワークショップも実施してくださいました!

 参加者らは、藤本さんのヒストリーや事業・ビジネスの考え方に影響を受けるとともに、ワークショップでの藤本さんのレクチャー方法を観察されていました。

 

 各部とも申し込みは満員の状況で、2部では台風の影響や申込者の方にて事故が発生したため(幸いケガ人等は出ていないとのことです)少数での開催となりましたが、1部2部ともCoworking!@Ishinomakiという場を通じて、ゲストと参加者がつながり合うというコンセプトに沿った空間となりました。

 

 (文責:兼子政慶)


<ゲストプロフィール>

 

藤本靖(ふじもとやすし)  

 

ボディワーカー、身体論者。

 

東京大学 経済学部卒業 

東京モード学園 ファッションスタイリスト学科卒業 

東京大学大学院 身体教育学研究科修了 

 

大学では途上国の開発について学び、卒業後は政府系国際金融機関にて東南アジア、アフリカにおける政府開発援助(ODA)の業務に関わる。その日々の中で、人間の「心と身体の関係」という個人のテーマに出会い、再び大学に戻り、ヒトの脳のシステムについて研究。 

 

「大脳皮質運動野磁気刺激による心臓自律神経系の応答」という研究テーマをアメリカ生理学会など様々な国際的な学会で発表する。一方、クラシックバレエ、武術など様々な身体技法やお笑いの世界を経験。

 

身体に関する理論と実践の成果を現場で活かすために、ボディワークの国際的な認定資格である「ロルフィング®」、身体心理療法「ソマティック・エクスペリエンス®」などの資格を習得。プロスポーツ選手、ダンサーや音楽家など身体を専門とするクライアントを中心に個人セッションを行う。

 

「神経系の自己調整力」に基づく「快適で自由な心と身体になるためのメソッド」を開発。簡単で、効果が高い疲労回復のためのワークが注目され、Google米国本社の研修プログラムでとりあげられる。教育機関・医療機関・民間企業などで講演、ワークショップなどを行う。

 

心身の健康の専門家としてTV・雑誌など掲載多数。 著書に、ベストセラー「『疲れない身体』をいっきに手に入れる本」(講談社)、など。